不動産投資における耐用年数と減価償却の基本的な考え方

不動産投資における耐用年数と減価償却の基本的な考え方

この記事の監修者 篠原 昌志

(株)ココテラス代表取締役/一卵性の双子/山口県出身/職人・施工会社が薄利というリフォーム業界の悪い収益構造改革をする事を目標に、定額制リフォーム「イメチェン」のFC本部を運営。

現在全国38拠点で展開中。リフォーム事例を紹介するYouTubeのチャンネル登録者は1.5万人。

不動産投資を行ううえで、建物の耐用年数と減価償却について理解しておくことは大切です。

これから中古物件の購入を検討されている方も耐用年数によっては銀行からの融資を受けれないといったケースもあり、計画していた不動産投資が思い通りにいかないという方もいらっしゃいます。

耐用年数と減価償却についての基本的な考え方を理解することで、事前に判断出来ることは増えます。

耐用年数と減価償却の基本的な考え方について紹介していきます。

不動産投資における耐用年数の注意点とは

耐用年数とは

モノには必ず対応年数が定められています。

例えば、不動産ではアパートやマンションにも耐用年数というのはありますし、他にも自動車や家具、家電にも耐用年数は決まっています。

耐用年数とは、モノが使用に耐えられる年数のことをいいます。

一般的に10万円以上でなおかつ1年未満に消費しないモノには、国の方が耐用年数を定めています。

耐用年数はなぜ大切なの?

耐用年数の注意点として、耐用年数は使用に耐えられる目安の期間となりますので、耐用年数を過ぎてしまうと、モノが使えなくなることや交換しなければならない、住んでいると危険ということではありません。

それではなぜ、耐用年数は大切と言われているのかというと、耐用年数は、不動産投資や賃貸経営を行ううえでの税金に関連してきます。

例えば、ある建物を1億円で物件を購入した場合に、その1億円の建物費用は耐用年数に応じて減価償却していきます。

建物の耐用年数は、構造の種類によって耐用年数は異なります。RC造の物件であれば、耐用年数が47年になりますし、木造であれば耐用年数は22年という風に定められています。

1億円で購入した物件が、RC造の建物の場合、47年で1億円を減価償却していくことになります。

耐用年数はなぜ定められているの?

耐用年数を定めていないと、法人税や所得税などの税金を自由に削減出来てしまいます。

個人事業主や会社経営されている方で、例えば会社の経費で300万円の営業車を購入した場合に、新車は耐用年数が6年と定められています。

この場合、6年で300万円を減価償却してくださいという事になります。

個人事業主や会社経営されている方で、例えば会社の経費で300万円の営業車を購入した場合に、新車は耐用年数が6年と定められています。

この場合、6年で300万円を減価償却してくださいという事になります。

仮に一括払いで購入した場合に、その年に300万円を経費として計上することはできません。

国で定められた6年という耐用年数に沿った形で、1年目50万円、2年目も50万円、というように6年で経費計上していきます。

このように耐用年数を定めていないと、1年目に300万円を経費計上するなどして、法人税や所得税を自由に削減できてしまうことから国が定めています。

不動産投資での注意点

中古の物件を購入しようとした際に、耐用年数を過ぎてしまった築年数の物件だと、銀行が融資をしてくれない可能性があります。

例えば、築30年の木造のアパートを購入する場合には、木造の耐用年数は22年と定められていますので耐用年数が8年過ぎています。

このような場合には、銀行から融資を受けれない可能性がありますので、自己資金での購入をする判断が必要にもなってきます。

また、耐用年数の期間内での返済を条件に融資をしてくれるケースなどもあります。

例えば、築30年のRC造の物件を購入する場合にはRC造の耐用年数は47年と定められていますので、残り17年で返済することを条件に融資を受けれることになります。

年で返済することを条件に融資を受けれることになります。

銀行によって融資基準等は変わってきますが、築年数が耐用年数を過ぎてしまっている場合は、融資が受けれない可能性があることを認識しておいた方がいいでしょう。

まとめ

アパートやマンションなどの建物では、構造の種類と用途によって耐用年数が異なります。

「所有している物件の耐用年数が何年なのか」

「これから購入しようとしている物件の耐用年数は何年なのか」

これらを把握し理解したうえで、不動産投資や賃貸経営をしていくことが大切となります。

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