この記事の監修者 篠原 昌志
(株)ココテラス代表取締役/一卵性の双子/山口県出身/職人・施工会社が薄利というリフォーム業界の悪い収益構造改革をする事を目標に、定額制リフォーム「イメチェン」のFC本部を運営。
現在全国37拠点で展開中。リフォーム事例を紹介するYouTubeのチャンネル登録者は1.5万人。
賃貸不動産の空室率・空室戸数は年々増加傾向にあります。
そのため、お金をかけて空室対策をしても家賃を上げるのが難しくなってきています。
空室対策を考えていく上で、お金をかけずに家賃を上げる方法、または家賃を下げずに入居を決めることができる方法として、ペット可物件と楽器可物件に変えるという方法があります。
こちらの2つについて紹介していきます。
ペット可物件について
ペット可物件にするメリットとしては2つあります。
①空室が埋まる可能性がある
②家賃アップが実現する可能性がある
現在、ペット可物件とするオーナー様が増えていたり、新築物件の中でもペット共生住宅が増えている傾向があります。
ペット共生住宅は、ペットが飼えるだけでなくペット専用の出入り口や共用通路にリードかけるフックや犬の足洗い場などが備え付けてあったりとペットと一緒に快適に暮らせるような物件として人気が高くなっています。
その理由としては、需要に対しての供給が足りていない現状があるからです。
エリアにもよりますが、ペット可物件の物件数は都内で募集されている賃貸の10%程度しかないと言われています。
一般社団法人ペットフード協会が毎年行っている飼育実態調査でのアンケートでは、
今後もペットを飼い続けたいですか?今後ペットを飼ってみたいですか?
といった質問に対して、全体の約20%以上の方が、「ペットを飼ってみたい」もしくは「ペットを飼い続けたい」という回答になっています。
ペットを飼いたいという方に対して、ペットが飼える賃貸住宅が非常に不足している現状がありますので、欲しい方が多くて供給量が少なければ当然値段は上がることになります。
これは、現状ペット可物件ではない物件であってもペット可物件とすることで、ほかの物件との差別化を図ることにも繋がりますので、家賃を上げることや空室が埋まる可能性にも繋がります。
一方で、デメリットも2つあります。
①既存入居者の退去を促進する可能性がある
元々、ペット不可だった物件をペット可にする場合には注意点があります。
元々はペット不可だったわけですから、すでに入居されている方がペットに対してどのような反応をされるかを考える必要があります。
例えば、
・ペットアレルギーを持っている方がいるかもしれない
・動物が苦手な方が居るかもしれない ・動物の鳴き声が気になる方がいるかもしれない
上記のように、ペット不可物件としてこの物件を選んでいた可能性もありますので、既存の入居者さんの理解は必ず必要となります。
既存の入居者の方を無視して、ペット可物件にした後にトラブルになってしまい既存の入居者が退去してしまうことにもなりかねません。
ペット可物件に変更を検討される際には、既存の入居者の方に対して、事前にアンケートなどのヒアリングを行うことをオススメします。
「アレルギーをもっていないか」や「ペット嫌いなお子さんかいらっしゃらないか」など、事前に対策をして理解を得た上で検討を進めるのがいいでしょう。
②原状回復費用が高くなる可能性がある
ペット可物件に変えることで入居が決まる可能性は高くなるかもしれませんが、一方で退去された後のお部屋の原状回復が大変になってしまうケースもあります。
例えば、猫などを飼っていたお部屋の柱が爪でボロボロになっていたり、お部屋全体にペット臭が残っていたりすると、クロスの張替えやルームクリーニングしただけでは原状回復まで至らないというケースが発生する場合があります。
ペットを飼う入居者に対しては、事前に敷金を少し多めにいただくなどしていた場合でも、修繕費用が高くなってしまい結果的にオーナー様の負担となり賃貸経営にも影響が出てしまうことにも繋がりかねません。
このようにペット可物件に変えることでのメリットもあればデメリットもありますので、これらを理解した上で取り組むことをオススメします。
楽器可物件について
楽器可物件についてのメリットもペット可物件と同様に以下のメリットがあります。
①空室が埋まる可能性がある
②家賃アップが実現する可能性がある
楽器可物件についても、募集している賃貸物件が不足している傾向にあります。
外部への楽器の音漏れや近隣住人への影響などの関係で、楽器自体が禁止されている物件なども多く存在しています。
このような状況の中で物件を見つけれず、自宅での楽器練習が出来無い代わりに有料の防音施設を借りて練習をしたり、カラオケボックスで練習をするなどしている方もおられます。
楽器可物件としては、楽器相談物件という形で入居前に大家さんと事前に相談した上で入居するケースがあったり、音大の近くでは楽器可物件のニーズが高い事から新築で防音性の高い物件なども多く見受けられます。
また、最近では「お互い様物件」という物件も増えつつあります。
お互い様物件では、物件自体は防音設備など無く一般的な物件ですが、その物件の入居者同士で音に関してはお互いに了承し合うことを前提にしている物件のことをいいます。
この「お互い様物件」として楽器可物件に変える方が増えて来ています。
これは、ペット可物件と同様に、ほかの物件との差別化を図ることにも繋がりますので、家賃を上げることや空室が埋まる可能性にも繋がります。
一方で、デメリットについてもペット可物件と同様に「既存入居者の退去を促進する可能性がある」というデメリットがあります。
楽器可物件に変えるタイミングで、既に入居されている方がおられる場合には、楽器の音に対してどのような反応をされるかを考える必要があります。
例えば、
・小さなお子さんがいる
・音に関してとても敏感
・夜間のお仕事をしていて、昼夜逆転している
など生活上、音を気にするような方もいらっしゃるかもしれませんので、トラブルを防ぐためにも既存の入居者さんの理解は必ず必要となります。
事前にアンケートなどのヒアリングを行うなど事前に対策をして、既存入居者の退去されないように理解を得た上で検討を進めるのがいいでしょう。
まとめ
お金をかけずに家賃を上げる方法、または家賃を下げずに入居を決める方法として、ペット可物件と楽器可物件に変えることで、物件価値が向上し家賃が上がる可能性もあるなどのメリットがある一方で、既存の入居者に関するデメリットもあります。
リスク等についてはしっかりと理解した上で対策されるコトをオススメします。
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