この記事の監修者 篠原 昌志
(株)ココテラス代表取締役/一卵性の双子/山口県出身/職人・施工会社が薄利というリフォーム業界の悪い収益構造改革をする事を目標に、定額制リフォーム「イメチェン」のFC本部を運営。
現在全国37拠点で展開中。リフォーム事例を紹介するYouTubeのチャンネル登録者は1.5万人。
ココテラス、YouTubeで研修事業開始
賃貸物件向け定額制リフォーム「イメチェン」を手掛けるココテラス(東京都港区)は、YouTubeを活用して2つの新たな事業を進めている。今年、YouTube動画を活用した賃貸リフォーム営業マン向け動画研修を発表。さらに、実需向け定額制リフォーム「イメチェン・ネクスト」も発売する。
まず強化するのが、研修事業。2月、YouTube内で賃貸リフォームに関する研修動画を視聴できる「リノベの学校」をオンラインで開校した。対象は、賃貸リフォームを手掛ける企業、入社して間もない営業マンやこれからリフォーム事業をしたい、目指す人。
費用は月額1万2000円で、事業所単位でも個人アカウントでも登録可能。月額で払っているメンバーシップのみが視聴できる仕組みだ。
動画のコンテンツは、賃貸リフォーム全般に関わる幅広い内容になる。基礎、営業、税金対策など項目に応じて分けており、最初は基礎編の動画50~60本をYouTube内にアップロード。例えば「リフォームの基礎知識」では部屋の構造や名称、各箇所のリフォームやチェックポイント、和室の各箇所の名称等を伝える。
それ以外にも、リフォーム現場の裏側を説明していく動画なども用意し、今後は週1本ペースで動画を追加であげていく。さらに月1回のペースで、自社のリフォーム現場などでの実地研修も行い、オンラインとオフラインを併用する。
「特徴は、動画を全て5分以内に統一している点」と、篠原昌志社長は語る。それは、時間がなくて見られないという声をなくすため。「5分なら、休憩時間や電車の移動途中でも見ることができるはず。10分かかる動画も半分にします」
2019年から行っているリアル研修「リノベの学校」では、3日間で1万円、全3部構成で行っていたが、コロナウイルスの感染拡大を受け中断。その代わり、オンラインで受講できるよう、自社YouTubeチャンネルを活用した動画研修を立ち上げた。
リノベの学校を立ち上げた理由は、リフォーム会社に就職、転職した人が、しっかりとリフォームを学ぶ機会がないと感じたからだ。
「特に中小企業は、社員が時間を取って教える習慣もない。私自身も独立前、職人と現場で話して配管、ラーメンや壁式構造など建築の基礎知識を知り、苦労しました。知識も経験もないからリフォームでトラブルが起き、わからないことがわからない。誰でも基礎知識が学べるなら失敗事例が大事だと思い、自分の失敗事例を教えたいと考えています」
また、登録者3000人超のYouTubeチャンネルを通して、賃貸オーナーだけでなく一般の施主からの相談も増加。現在、リフォームの問い合わせのうち3分の1を実需向けが占める。そこで、実需向け定額制リフォーム「イメチェン・ネクスト」を開発した。
ターゲット層は、中古物件を購入してリフォームしたい人。特に分譲マンションが多いことから、イメチェン同様1平米1万円からリフォームを行うことが可能だ。40平米以上でエリアは北関東、愛知県も対応する。
主な商品は、1平米1万円の塩ビタイル張り、同1万3000円のフローリング張り、同2万円のフローリング張り替えの3種類。基本料金の工事内容には、クロスや障子、畳・襖の張り替えなどが含まれる。
「なんでイメチェンが賃貸しか使えないのか、と聞かれることが多かったのです。フルリノベは流行っていますが、正直お金をかけたくない層もいる。昨年からYouTubeで集客できるようになり、私どもだけにお願いするという人が増えてきました。受注金額で初年度1億円はいきたいです」